6月3日
ここはブータン。平和の竜の国。
頭文字がBの国で、ソバが栽培されている国にはBrazil, Belaruce, Belgy,など、他にもあるではいか。
ことにBrazil は生産量がアメリカに次いで多い国で、日本が輸入している国ではいかと、疑問にお思いになるだろう。
しかも、ソバという単語を書けもしないのに・・・・
そうなのです。確かに、ごもっともなご指摘です。
でも、顔も着物も日本に非常に似ていて、コメを食べ、ソバも多いと、日本人にファンが多い国であることも確かでしょう。
その類似性を説明する一つとして、照葉樹林文化論が風靡した日も遠くない。が、私はここでその是非を云々するつもりはない。今のところ、先ずブータンのソバを紹介しょうとしている。
でも、昨日はアメリカ、今日はブータン
まさか時差ぼけでも高山病でもあるまいが、同じソバでもこれほど文化の違うところのソバを紹介するのは大いに脳の混乱を来たしている。
それでも、2つだけ重要なと思うことを紹介しておきたい。
ブータンには稲作が多く栽培作物の中では最も重要なものである。標高2700メートルまで栽培されていて、世界で一番標高の高い稲作だろうとされており、赤米を栽培している。ちなみに日本の稲作の最高地の記録は1300メートルあまりである。イネをつくるチベッタンともいわれる人びとの国である。
しかし、2700メートルを越えるとさすがに温度がさがり、コメはできなくなって、オオムギや雑穀の地帯にかわる。そこで重要視されてきたのはソバで、ダッタンソバがふつうのソバと混播されている。
ブータンの農民は、ふつうのソバを連作するとダッタンソバに変わると信じているのだそうである。実際は二つの種が簡単に交配することもない。植物学的に説明すると、ふつうソバの開花期が雨に遭遇すると虫の訪花が少なく、当然自殖性のダッタンソバの稔りの率が多くなる。単にそれだけの話である。
「そんな説明ではヒマラヤのロマンが薄れそうだ」とお感じになりませんか?
私も、何かもっと素敵な説明がないかと探しているのですが・・・・
ダッタンソバについては近く説明したいと考えています
ただし。味も素っ気もない自然科学的な説明ですが。
もう一つ、世界を歩くためには、頭をからっぽにしておかなければという話。
1995年の信大で開催した国際シンポジウムにブータンのKさんが出席してくれた。しかし、出席したと一言でいえるような簡単な話ではなかった。手紙とファックスで連絡を取り合い、時間がなくなる頃には電子メールに代わったのだが、返事を書いても返事が来ない。でもまあ、その程度のことは国際シンポジウムともなればあきれるぐらいに頻発していたから、大した話ではない。
Kさんは成田でスタッフが出迎えたのは確かだが、東京で待ち構えていたスタッフから見当たらないとの電話が入った。つまり、到着直後に行方不明になって私たちをオロオロさせた。ところが、会場の準備を進めていたところへ、ヒョコッと現れた。他の人たちが乗ってきた指定のバスの到着予定の時間よりかなり早く到着したのである。
どう計算してみてもその時間で長野県の伊那へ着くことはできない早さである。
その理由の詮索はともかくとして、「山岳民族が山を走ると自動車より速いんだよね」と、スタッフの一人がいって皆で大笑いした。
この解釈をどうお思いになるだろうか?
今日はメモにブータンの諸事情を残したままで終わらせて頂こう。
いつかこの続きを追加として書かせて頂く事をお許し頂きたい。
明日は頭文字が「C」へ
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